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photo by  m5_architecte

CRT-202

竣 工 : 2020.03

所在地 : 愛知県北名古屋市

物 件 : アパート1室のリノベーション

構 造 : 軽量鉄骨造
面 積 : 44.30㎡(1室分の面積)

某ハウスメーカーによって建てられた軽量鉄骨造 2 階建てのアパート。すでにこの時で築 25 年。もちろん、設備や間取りは当時にのまま。寸法の取り方ひとつをとっても、 現代のものよりも、ひと回り小さいように感じます。

 

近年、賃貸物件の空き部屋について大きな問題となっています。この物件もその波 に飲み込まれようとしているひとつ。設備も古く、築年数も30年を超えています。 集客率という点から、残念ながら、このような物件は最近建てられた新しい賃貸マン ションには到底かないません。

 

となると、家賃の価格帯を「安くする設定する」ほかに手立てはないのですが、それは負のスパイラル の始まりだと私は考えます。

 

家賃が安くなれば、当然借り手にとっては良いことですが、 大家業という観点からは、率直に反対します。古い物件だからといって、退去の度に、ただ壁紙だけ貼り替え、それに加え前回下げた家賃をもう一度下げる。まさに負のスパイラルではないでしょうか。
 

そして、集合住宅は価値観の違った個の集まりであり、問題の行き着く先は「コミュニティー」と私は考えます。

新しい付加価値を生み出し、ある一定のコミュニティーレベルを保つための空き部屋リノベー ション。この改修プロジェクトが「人の価値観をもリノベート」できるような位置づけにしていきたいと考えています。

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