建築探訪 スイス・フランス・ドイツ その②

2026.01

スイス渡航で「Vitra Design Museum」以外にも隙間時間を活用して建物を見てきました。隙間時間、と言っても季節的に雪が降っていたり、予定終わった帰り道の夕方だったりと、それはそれで違う一面を見られたので面白かったです。ご紹介するのは「ロンシャン礼拝堂(Chapelle Notre-Dame de Haut)」「ロレックスラーニングセンター」「チューリッヒ国立博物館増築棟」「チューリッヒ空港のThe Circle」です。他にもまだ訪問したところがあるのですが、報告できそうなものを記録として残しておこうと思います。

▲ フランスのRonchampという町にあるため、日本ではロンシャン礼拝堂と呼ぶことが多いですが、正式には「Chapelle Notre-Dame de Haut」になります。雑学的なことですが、Chapelle=礼拝堂、Notre=私たち、Dame=貴婦人、de=〜の、Haut=高いところ、という意味になります。なので、高い丘の上に建つ聖母マリアの礼拝堂、、ということですね。最寄り駅まで電車で来て、徒歩でも登ってこられるのですが、かなりの坂なので車がベストです。今回で2回目の訪問ですが、前回は芝が緑の季節。こんなたくさんの雪がある状態を見るのは、最初で最後だと思います。日本の感覚からしても、気温的には思ったより寒くはなかったですね。



▲ 礼拝堂の中は写真撮影ができませんので外観のみ。前回の訪問時は塔の部分が外壁工事中だったので足場だったり、作業員の方が「あーだ、こーだ」と言いながら作業していたので、それはそれで面白かったですが、礼拝堂としてはやっぱり静かな場所というイメージがあるので、今回雪のおかげもあるのか、誰ひとりとしていない貸し切り状態でじっくり堪能できたのは運が良かったです。

▲ ローザンヌにある大学、EPFL(スイス連邦工科大学ローザンヌ校)の校舎で、日本人建築家のSANAAが手掛けた、ロレックスラーニングセンター。雑誌だけでしか見たことがなかったのですが、訪問できるとは思ってもみなかったです!誌面の写真は昼間のものばかりですが、たしか夕方5時くらいだったか、この時間帯の雰囲気も実際とても良かったです。今まではどちらかと言うと軽やかなイメージだったのですが、自分の目で見てみると、思いのほか力強い印象を受けました。次は是非昼間の姿も味わってみたいと思います!!


▲ ここでちょっとビックリしたことが!!こんな時間帯なんですが、かなりたくさんの学生たちが、自習をしたり、打合せをしたり、課題に取り組んでいる姿がありました。今の日本の大学の事情がわからないのですが、空いている席がまったくないくらい満席。館内をぐるぐる見学していたのですが、見てて学生たちの熱量がヒシヒシと伝わってくる感じがあり、この空間で過ごす時間はきっと彼らにとって濃密なんだろうなぁ、とうらやましく思ってしまいました。ただ、それが建築自体の力=人を引き寄せる力・魅了する力、ということでもあると思います。ごく短時間でしたが、とても良い体験になりました。

▲ 夜の打合せの前に30分だけ時間が空いたため、近くにあった「チューリッヒ国立博物館」へ立ち寄りました。時間も遅かったので、外廻りだけでしたが、裏手の増築部分は、正面からの歴史ある姿からは想像できないくらい、容姿・質、共に迫力満点で、時間帯的に暗かったから??かもしれませんが、圧倒的な存在感と19世紀に建てられた歴史を感じる既存の様式とが上手く調和していると感じました。


▲ 改めて調べて見ると竣工当時はこの新旧の対峙について賛否両論だったもよう。より一層興味が湧いてきたので、次回はしっかり調べてお昼間に訪問してみたいです。予定があったため少ししか見ることができませんでしたが、個人的な意見、既存建物に対してちゃんとリスペクトしている気がするんですけどね。なぜなら、新と旧の距離感が「近からず、遠からず」程よい距離感が絶妙だなと。

▲ チューリッヒ空港の「The Circle」、山本理顕さんの作品です。国際コンペで勝ち取られ、10年くらい掛けてようやく竣工したスイスの建築史上もっとも高額な建築費のプロジェクトです。この時期のスイスは霧がホントすごくて、この日も暗くなる前から濃霧になり、運転も大変なくらいだったのですが、そんな濃い霧の中でもはっきりとしたシルエットは非常に印象的でした。

1つ気づいたことは、ガラス面が垂直ではないだけで「外部から見る、内側の印象」が全然違うと思いました。なぜなのか?まだ答えが見つかってないため、答え探しのために、昼間とかにもう一度訪問してみたいですね。

裏手にも回ってみましたが、暗すぎて敷地中央にある丘へ行くことは断念。正面とは違ったファサードは複雑に入り組んでおり、濃い霧と照明の色合いも相まって、めちゃくちゃ幻想的でした!