五感を育む「くむんだー郡上」の活動!!

2019〜

住宅の設計に関わっていると切っても切れない材料があります。それは木材です。そして設計者として一番残念なのが、この山と緑に囲まれた日本に暮らしながら「国産の無垢材」を使用できないケースです。時には予算面からどうしても難しい場合もあります。その場合、多くが設備や仕上げ、規模が優先され、必要であろうところに国産材の予算が割けないのが実状です。しかし、せめて構造材(柱や梁など)だけでも国産の無垢材を使用するという考えを持ってもらいたいのが正直なところです。

 

「あぁ、木って触り心地がいいな。」「いい香りがするな。」と思ったり、感じたことはありませんか?


そう感じる機会をもっと一般ユーザーの方々に体感して欲しいという想いから、
弊所は杉や桧の産地でもある岐阜県郡上市を中心に活動する「くむんだー郡上」に参加しています。

 

▲ 「くむんだー」とは、国産材の杉(柾取り材)を使い「柱・貫・くさび」の3種類のみで構成されるシンプルな木のジャングルジムで、伝統的な日本の建築を体感してもらうためのツールです。くむんだー郡上も、全国「くむんだー」木のジャングルジム協会に所属しており、地域の特色を活かして活動しています。

▲ 代表は、木造建築の”伝統構法”に携わる「カネサダ番匠」棟梁の兼定さん。英語もペラペラなインターナショナルな大工さんです!!「くむんだー郡上」は、”伝統的な日本の建築”のことや”山や林業の現状”も知っていただくため、ワークショップの前に座学を取り入れ、子どもたちやその親御さんに、国産材のことを考えるきっかけを提供しています。ちなみに「くむんだー」は清水寺の柱脚の構造をモチーフに作られました。

▲ 子どもたちはのびのびと国産材に触れ、知らず知らずの内に感性を磨いていきます。特に神経がたくさん通っている足の裏の感触が大事で、滑り防止ということもありますが、必ず素足で参加してもらいます。使用している杉(長良杉)の感触、柔らかさ、匂い、音、杢目の美しい、体全体で五感を鍛えていきます!!

▲ 木のジャングルジム「くむんだー」は組み立て式になっています。慣れてくると、高学年の子どもたちの年齢なら率先して自分たちで作業を見つけ、自発的に組み上げていきます。その際、自分の周りにいる”知らないお友達”と協力する姿が見受けられ、五感のみならす、協調性も自然に学ぶことができます。まさに現場の職人、大工さんの仕事そのものですね!!

▲ トンカチでクサビを叩き、バラバラの部材を1つの大きな形に組み上げることは、普段の生活ではなかなか味わえない体験です。その体験は、国産材の普及や大工技術の継承、そして大工さんたちの仕事の増加に直接繋がるとは言えませんが、子どもたち、また親御さんたちの”印象深い”思い出となり、近い将来どこかで1つの線として繋がっていくと確信しています。

▲ そして「くむんだー郡上」は、国連が2015年に採択したSDGs(持続可能な開発目標)に関する17のGoalの内、「Goal 4・Goal 11・Goal 12・Goal 15・Goal 17」に対して日頃から積極的に取り組み、SDGsが掲げる「誰一人取り残さない」持続可能な社会に貢献できるよう努めています。